仙台市若林区荒井にある歯医者、たけしま歯科医院です。 診療時間 午前:9:30~12:30/午後:14:00~19:00/水曜午後・土曜午後:14:00~17:00/休診日:日曜日・祝日 ホーム 院長紹介 院内案内 診療案内 診療予約 アクセス 求人情報

歯周病治療

歯周病は早期発見・早期治療が大切です!

歯周病は、歯科の三大疾患の一つで日本人に多く、歯を支えている歯肉や顎の骨が、化膿したり破壊されたりする病気です。
歯周病は限度を越えてひどくなるとどんなに一生懸命に治療しても手遅れになります。あまりひどくならないうちに完全に治療する事が重要です。歯周病は歯ぐきだけが腫れた状態となる歯肉炎(しにくえん)と、歯と歯ぐきをつないでいる部分が壊されたり、歯を支えている骨が壊される歯周炎(ししゅうえん)に分類されます。
当院で導入しているエアフロー・プロフィラキシスマスターは、EMS社が「Guided Biofilm Therapy」(以下、GBT)に基づいて開発した機種です。
虫歯や歯周病の予防、メインテナンスに使用しており、歯肉縁上縁下のエアフロー、歯肉縁下のペリオフロー、スマートピエゾンによるスケーリングなど患者さんに優しいプロフェッショナルケアをご提供いたします。
また、知覚過敏の方やお子様にも快適な温水での超音波スケーリングや歯面清掃が可能です。

歯周病の原因

歯周病になってしまった歯と歯ぐき
歯周病(歯槽膿漏)の大きな原因は食べカスを栄養源とする細菌です。
清掃不良部位の細菌の増殖によるものがほとんどで、一度歯周ポケットを形成するとブラッシングのみでは除去できません。
空気を嫌うこの細菌は歯の根の方向に深く進もうとする傾向があります。
こうして歯を支える健康な繊維や骨を破壊していきます。

位相差顕微鏡

位相差顕微鏡
位相差顕微鏡は、歯や歯肉の細胞や組織を高解像度で観察するために使用されます。これにより、歯の病変や細菌などの細部をより正確に見ることができ、歯科治療の診断や手術の計画を立てることができます。また、歯周組織の治療や歯科材料の検査にも利用されます。

スピロヘータとビブリオ

トリコモナス原虫

歯肉アメーバ

①らせん状細菌

①らせん状細菌
らせん状の糸ミミズのような微生物で、歯周病の原因となる微生物である可能性があります。
歯茎の中で毒素を出しながら増殖し、歯周病を進行させてしまいます。
非常に毒性の強い微生物で、正常な免疫を抑制し歯周病の治りを妨害してしまいます。
歯周病の原因となるらせん状細菌がたくさん見られると歯周病が進行している状態もしくは将来的に歯周病が進行しやすい状態であるといえます。
歯周病の原因となるらせん状細菌の代表的な微生物にはトレポネーマ・デンティコーラ風菌があります。
らせん状細菌は全部で60種類ほど存在しますが、60種類全てが悪い種類の菌、悪玉菌といわれるものになります。

②線状細菌

②線状細菌
線状の長い菌で、ヒトの口腔内に常在する歯周病の原因となる菌です。
お口の中の歯垢汚れ(プラーク)は粘りを作り出しやすい菌です。
また、糖分解能がなく臭いの原因となる酸を産生するため、歯周病独特の口臭を引き起こす原因にもなります。
体の水分が少ない状態であると増えやすい傾向にあります。
線状細菌は、他の微生物と共凝集することによってバイオフィルム (細菌の膜)を形成します。
※バイオフィルムとは、微生物が共凝集し固相表面に形成した集合体です。
水中の固相表面にはぬるぬるした粘着物がしばしば形成されます。お風呂場の排水溝や、キッチンの三角コーナーのヌメリなどにみられるこのような粘着物は微生物が形成する生物膜(バイオフィルム)です。
線状細菌の代表的な微生物にはフゾバクテリウム・ヌクレアタムがあります。

③真菌(カンジダ)

③真菌(カンジダ)
ブツブツとしたつくしのような微生物はカビ菌(カンジダ)です。
カンジタなどの真菌と言われるカビ菌はお口の中に必ず住み着いている口腔内常在菌です。
通常は直接歯周病の原因となることはありませんが、他の歯周病原因菌が定着する格好の足場となってしまいます。
お口の中の環境が悪化し、お体の免疫力が低下すると微生物のバランスが崩れてカンジダ菌が異常に増加することがあり、カンジダ菌が多量に存在すると歯周病が進行しやすい状態になってしまいます。

④球菌・短桿菌

④球菌・短桿菌
毒性の強い歯周病の原因となる微生物のひとつです。これらの微生物はお口の中に元々存在するものではなく、保護者が子供へお箸やスプーンの使い回しをすることなどにより細菌を移してしまう原因となります。
進行した歯周病の方に見られます。
また、歯周病だけでなくむし歯のできやすい方にも見られます。
球菌の代表的なものにはコッカス属のストレプトコッカス・ミュータンスがあり、この菌は他の微生物と協力して歯垢(プラーク)を作り出しむし歯を生成します。

⑤口腔アメーバ

⑤口腔アメーバ
大きなアメーバ状の細胞で白血球や他の微生物を捕食してしまいます。歯周病が重度の場合に見られることが多いです。
アメーバは、体の防護反応として口腔内の微生物と戦うために出現する自血球を食べてしまうのですから、良くない原虫です。
アメーバは口腔粘膜組織の抵抗力が低下した時や、炎症が存在する時のみに感染が成立します。そのため、お口の中の環境が悪くなると出現しますが、反対にお口の中の環境が良くなると自らいなくなってくれるため、お口の中の環境を整えることが大切です。

⑥口腔トリコモナス

⑥口腔トリコモナス
口腔トリコモナスは赤血球や他の微生物を食べてしまう原虫です。
歯周病が進行している状態のときにトリコモナスが見られることが多く、口腔内に存在するとどんどん歯周病が進行してしまう原因となります。
上記でお話しした微生物たちは当院の位相差顕微鏡で確認できる微生物です。
人によって口腔内に存在する微生物はそれぞれ違います。
むし歯や歯周病の原因となる微生物はどういった微生物なのか、微生物の活動性はどうなのかというところを是非、たけしま歯科医院に来て確認し、あなたに合った口腔ケアをしていきませんか。

歯周病の進行

歯周病の進行は非常に遅いため、普段の口腔内の変化ではなかなか気がつきません。
気づかないうちに歯周病は進行し、多くの人が歯槽骨が吸収して歯が動くのを感じてから初めて症状を自覚します。
さらに歯周病は口腔内だけではなく、全身にも影響を及ぼすことが最近分かってきました。
歯周病菌そのものは強い病原性を持っているわけではありませんが、菌が歯周炎を起こした歯肉から血液に入りやすい状態になり、全身疾患の原因になる場合があるのです。

[進行度1] 歯ぐきがはれ、出血する

[進行度1] 歯肉炎の状態。歯ぐきがはれ、出血する
歯肉炎
歯肉(歯ぐき)が赤く腫れます。歯磨きや食事の際に出血することもあります。

[進行度2] 口臭を感じるようになる

[進行度2]歯周炎の状態。 口臭を感じるようになる
歯周炎
歯と歯肉の間が広くなり隙間になり、出血したり膿が出ます。口臭が起こる場合があります。

[進行度3] 歯がぐらついてくる

[進行度3] 歯槽骨の破壊が破壊されはじめた状態。歯がぐらついてくる
歯槽骨の破壊
歯と歯肉の間の歯周ポケットが炎症し、歯槽骨が少しずつ溶けてきます。歯が多少ぐらついてきます。

[進行度4] 硬いものが食べられなくなる

[進行度4] 歯が抜けてしまうような状態。硬いものが食べられなくなる
歯が抜けてしまう
歯槽骨が溶けてしまうことで、歯を支えられなくなり根元が見えてきます。後に歯が抜けてしまいます。

歯周病の治療法

プラークコントロール

歯周病予防や歯周病治療で基本となるのがプラークコントロールです。
プラークコントロールとは、歯周病の原因である歯垢(プラーク)の増殖を抑えることに重点を置いた予防治療法で、正しい歯磨きの仕方、歯間ブラシやデンタルフロスなどを使用してプラークコントロールをする事が、歯周病予防や歯周病治療の基本です。

スケーリング & ルートプレーニング

歯垢(プラーク)は、時間が経てば歯磨きでは取り除くことができない歯石になり、歯石は歯周病菌の格好の棲家となるため、早めに取り除くことが大切です。
歯石と歯垢(プラーク)を除去し再び付着しづらくする治療法が、スケーリング&ルートプレーニングです。
歯磨きでは取り除けない歯石はもちろん、取り除けていない歯垢(プラーク)を歯医者で除去することによって炎症が収まっていきます。
また、歯周ポケットの深さも浅くなりますので、歯周病の進行を抑え、症状の改善が期待できます。

詰め物や被せ物の修正治療

詰め物や被せ物の不適合があると、歯垢(プラーク)が付着しやすく、歯磨きで除去する事が難しくなります。
その場合、詰め物や被せ物が合っているかを確認し、合っていなければ修正する治療が行われます。
詰め物や被せ物が適合するようになるだけで、歯垢(プラーク)が付着しづらくなります。
また、付着した歯垢(プラーク)を取り除きやすくなるため、歯周病の進行を抑え、症状の改善が期待できます。

生活習慣の改善

病気や睡眠不足、ストレスなどを感じている時は、抵抗力が落ちているので、歯周病菌に感染しやすくなります。
十分な睡眠をとり適度な運動を行いストレス解消する事は、歯周病治療をしていくうえでも欠かせません。
また、歯周病と関係の深い糖尿病にならないような食事やよく噛んで食べる事など、食生活を見直す事も必要です。

歯周病治療の流れ

STEP1 初期検査

綿密な検査を行い歯周病の原因を調べます。
レントゲン撮影や歯周ポケットの深さを、日頃から行っているブラッシング方法で磨いてもらい、間違ったブラッシング方法で磨いていないかを調べます。

STEP2 初期治療

歯の汚れ(歯石も)を取り除きながら、歯ぐきの改善を目指します。
その際、歯ぐきに出来るだけ負担のかからない方法を選択します。
歯石が付くのは、正しいブラッシングが出来ていない事が原因です。

STEP3 再評価

歯周病の治り具合をチェックします。
歯石除去や正しいブラッシングで歯周病が治らない場合は、外科的な治療が必要になる場合もあります。

STEP4 外科治療(必要に応じて)

初期治療によって治らない場合、外科手術を行います。
歯肉を切って歯槽骨からはがして、根の先の方や根と根の間に付いている歯石や炎症巣を除去します。

STEP5 定期検診

全ての歯周病治療が終了した後は、長期的な健康維持のために3~4ヶ月毎の定期検診にきて頂きます。
歯石が溜まってしまえば、また歯周病になってしまう可能性がありますので、定期検診の度に歯の磨き方をチェックしたり、新たに付着した歯石を取り除きます。

当院では、患者さんの健康を保つため3ヶ月に1回の定期健診をお勧めしております。

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